133キロ怪速球 / 山本 昌 

133  プロ野球の世界では地味な存在ではあるけれど、れっきとした200勝投手。しかも44歳でまだ現役で頑張っているのが、中日ドラゴンズの山本 昌(やまもと まさ)投手です。だからこそボクにとっては心の師匠的存在の人なのです。でも、プロ生活26年目の今シーズンは活躍の場面が少なく、クライマックスシリーズの登板もついにありませんでした。

 クライマックスシリーズ(2ndステージ)ではジャイアンツに1勝4敗で敗退したドラゴンズですが、シリーズの勝敗の行方を分けた場面は第3戦にあったとボクはみています。この試合、それまで4対2でリードしていたドラゴンズは8回裏からセットアッパーの浅尾を投入。しかし、肝心な場面で若さが出た浅尾は制球を乱し、ついに逆転を許してしまったのです。脇谷のタイムリーなどで3点を奪われ、結局そのままゲームセットに。勝てば2勝2敗のタイに持ち込めたこの試合を落としてしまったのがドラゴンズにとっては致命的でした。

 「こんな時、マサさんがいてくれたらなぁ。」というのが、その時のボクの偽らざる心境でした。仮に本人がベンチ入りしていたとしても、おそらくあの場面で登板することはなかっただろうけど、もしあの時、マサさんのように制球力がよく、マウンド度胸のすわったセットアッパーがいてくれたら。。。なんて思うと残念でなりません。

 山本昌といえばスクリューボールが代名詞。これはプロ5年目に留学先の米国マイナーリーグで習得したものです。彼はこの球種を武器に20年以上プロの飯を食ってきたと思われています。さぞやこれまでスクリューボールに磨きをかけるために苦心してきたのだろうと思いきや、意外にそうでもなさそう。本人のこだわりはむしろストレートにあるようです。

 マサさんがこだわる「見逃し三振をとれるピッチャー」の真骨頂は、やはり速球なのです。だから「全力で投げて133キロが出なくなったら、引退する」と口にしたこともあるんだそうな。自身の経験則から、最低限このスピードと制球力さえあればストレート勝負ができるからというのがその根拠らしいです。浅尾は確かに150キロの速球を放れるけれど、マサさんの説に従えば、そんなスピードボールよりもむしろ制球力を磨くことが今後の課題でしょう。

 他にもワインドアップ投法やグラブを顔の前で構えるセットポジションなど、マサさんの投球技術に関するこだわりには独特なものがあります。入団しばらくは鳴かず飛ばずで解雇寸前だった彼が26年間もプロの世界で生きてこられたのは、しかも200勝投手という非凡な成績をあげることができたのは、技術に関する飽くなき探求心があったからなのだろうと容易に想像できます。

 マサさんは著書のなかで、今季限りで現役を引退する立浪選手を引き合いに出しながらこんなことを語っています。

 わがドラゴンズには立浪和義という偉大な打者がいる。…経歴は、まさしくエリートと呼ぶにふさわしく、僕と比べるまでもないのだが、体格には決して恵まれていない。…遠くへ飛ばすパワーの持ち主でもないのだが、今の自分に何が必要か、何が足りないかを的確に分析するという点では、すばらしい感覚の持ち主だ。

 …一生懸命に練習に取り組みながら、芽の出なかった選手も少なくない。その差は紙一重なのだろうが、違いがあるのだとしたら「鏡」の有無、もしくは「自己分析力」といい換えてもいいと思う。

 …まず、その仕事を好きになること。好きでやれば、しがみつこうという執着心がわき起こる。入団したころに、ある先輩は僕にこういった。「まじめにやっても、うまくはならないぞ」今はやっておいてよかったと思っている。向上心を忘れずに、僕はやってきた。

  「自己分析力」「執着心」「向上心」。これまで山本昌を一流のプロ野球選手たらしめてきたものから、ボクら一般人が学ぶべきことはたくさんあると思います。一日でも長く現役であり続けるために。プロであれ普通のサラリーマンであれ、レベルの違いはあっても、問題意識は共有できるでしょう。

  今年もドラゴンズは日本シリーズ進出を果たせませんでした。そして、マサさんが野球人生を終えるまでに必ず成し遂げたいと考えている目標も、また果たせないまま残ってしまいました。それは「日本シリーズで勝つこと」。すでにプロ野球の世界で功成り名を遂げたマサさんですが、まだ日本シリーズでは「未勝利」なのです。これまで4回シリーズに出場し、5度先発しているというのに。。。

 この目標をクリアするには相当高いハードルを超えなければなりません。まずチームがクライマックスシリーズを勝ちあがること。しかもマサさんが日本シリーズで登板するには、シーズン通じて戦力であり続ける必要があります。年齢からみても残されたチャンスは多くありません。でももし来シーズン、マサさんがこの目標に挑戦するチャンスを手にすることができたら、ボクは何としてでも「その瞬間」を見届けたいです。

 きっとマサさんは、「正しい努力」が結果につながることを、身をもって証明してくれることでしょう。

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辰吉丈一郎にエールをおくる

 1990年代初頭から日本ボクシング界を大いに沸かせたヒーロー、「浪速のジョー」こと辰吉丈一郎(たつよし じょういちろう)。アマチュア時代から注目されはじめ、プロデビュー早々にはすでに世界を獲れる逸材と期待されていた。そして、その期待どおりにデビューからわずか8戦目でWBC世界バンタム級チャンピオンのタイトルを獲得する。手のつけられないワル、怖れを知らないビッグ・マウス。そんなイメージが先行しているボクサーだが、ことボクシングに関しては何度も栄光をつかんだエリートでありながら、ストイックな求道者であり続けている。

  。。。と、現在進行形で語っているのには訳がある。2009年の今、辰吉がまだ現役であることを知って、ボクはとても驚いている。彼は昨年10月、5年ぶりにタイでリングに復活。タイの選手を相手に、2ラウンドTKO勝ちをおさめているのだ。12月にはタイの国内ランキング1位となったらしい。

  もちろんJBC(日本ボクシングコミッション)のルールでは、すでに日本国内での試合はできないことになっている。健康上の理由から、大阪帝拳ジムの吉井会長も辰吉のために試合を組むつもりはないそうだ。無理もない、彼は今年5月で39歳。普通ならとっくに引退している年齢だ。そんな状況にあってなお、辰吉は本気で世界チャンピオンに返り咲こうと過酷な練習を続けているらしい。もともと若い頃から、彼の超人的な練習ぶりには定評があった。並みの38歳なら試合はおろか、日々の練習メニューをこなすことすらできないだろう。

  ボクは最近、辰吉の過去の試合をビデオで観ている。昔、録りだめておいたものだ。初めて世界タイトルを獲得したグレグ・リチャードソン戦(1991年9月)、戦歴のなかで唯一の引き分けとなった、前哨戦のアブラハム・トーレス戦(同年2月)、初タイトルを獲得した直後、網膜裂孔(もうまくれっこう)に悩まされ、約1年のブランクの後の初防衛戦となったビクトル・ラバナレス戦(1992年9月)、この試合は9ラウンドTKO負けでタイトル防衛はならなかった。そして翌93年7月、ラバナレスとのリターンマッチを判定で制してWBCの暫定王者となった辰吉は翌94年12月、WBA王者(当時)の薬師寺保栄(やくしじ やすえい)との日本人選手同士のタイトル統一戦に臨む。平成のドリーム・マッチと呼ばれた試合だ。戦前の予想は圧倒的に辰吉有利という論調だった。

  しかし、辰吉はこの試合に判定で敗れ、この時はさすがにもう引退かと思われた。ボクがビデオで観た試合はいずれも壮絶な打ち合いなんですね。当時は、網膜剥離(もうまくはくり)の不安も抱えていて、健康面を考えるととても現役を続行できる状態ではないと、誰もが思ったことでしょう。。。

  辰吉がプロデビューを飾る頃、ボクは練習生としてボクシングジムに通っていた時期があります。そのジムには当時、日本ランカーが何人かいたのですが、その人達がスパーリングで物凄いパンチを繰り出す様子を見て、戦慄を覚えたことが今でも思い出されます。でも、彼らは日本チャンピオンにすらなれなかった。ボクは世界戦の会場に足を運んだことも何度かありますから、世界チャンピオンになるのは並大抵のことではないというのは、よく解っているつもりです。

  。。。辰吉はその後、ダニエル・サラゴサ相手に2度世界戦をやり、2度とも敗れたあと、97年11月には圧倒的不利の予想を覆し、シリモンコン・ナコントンパークビューを7ラウンドTKOで破ってWBCの世界チャンピオンに返り咲いた。これには昔からのボクシングファンも驚いたことだろう。しかも彼はこのタイトルを2回防衛しているのだ。ボクはこの年、すでに30代。日々仕事に追われ、ボクシング観戦からも離れてしまっていた時期だから、この試合はビデオに録ってないし観てもいない。

  99年8月のタイトルマッチでの敗戦を最後に、辰吉は世界戦から遠ざかっている。つまり、90年代を通じて彼は世界を舞台に戦い続け、3度世界王者の座に就いているのだ。ボクがボクシングに興味をもちジムに通っていた20代の頃にデビューしたボクサーで、現在まで現役を続けているのは辰吉をおいて他にいないだろう。普通はあり得ないことだが、辰吉のボクサーとしての経歴が、ボクシングファンになってからのボクの人生と20年以上もの間リンクしていることがちょっぴり嬉しい。こうなれば辰吉の行く末を見届けたい。もちろんボクサーとしての行く末をだ。

  正直なところ、97年4月の対サラゴサ戦での敗戦以降は、ルールを変更させてまでリングに上がり続ける辰吉を、「なんて不遜で我がままなヤツなんだ」と思っていたこともある。でも、今はそうは思っていない。いや、とても思えない。自身も言っているように、「ボクサーはリングで答えを出すしかない」のだ。周囲から何と言われようとも自分を見失わず、わずかな可能性に希望を見出しながら4度目のタイトル獲得に執念を燃やす辰吉にボクは勇気をもらっている。すでに3度、彼はリングで答えを出してきた。彼が願うのなら、4度目のその瞬間を目の当たりにしたいものだ。辰吉が世界への挑戦権をつかんだ暁には、彼のために世界戦の舞台が用意されることを切に願っている。

  きっと、辰吉丈一郎は「あしたのジョー」を体現している。本人にそんなつもりはないのだろうけど。。。ガンバレ辰吉、あしたはきっと何かある。あしたはどっちだ?

  関連サイト →辰吉家公式サイト

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ドラゴンズ、CS2ndステージに進出!

Photo_2 渾身の力を込めて書いた記事がアップロードされる前に消えてしまった。昨晩のドラゴンズがタイガースを下してクライマックス・シリーズ2ndステージ進出を決めたゲームについてのものだ。昨晩の藤川や岡田監督の気持ちを少し感じられた。。。気がした。(泣)

 9回表まで0対0で両チーム得点なし。ドラゴンズの攻撃は2アウト3塁。バッターはウッズ。タイガースのピッチャーは抑えの切り札、藤川球児。ボクが残業を終え、ヤフー・スポーツの試合速報の画面をのぞいたのは、そんな緊迫した時だった。そして画面が更新され、ウッズが2ラン・ホームランを打ったことを知った瞬間、ボクは感激で胸がいっぱいになってしまった。レギュラー・シーズンではタイガースにボロクソにヤラれていた我がドラゴンズ、よもや勝ち抜けるとは思ってもいなかった。だから今シーズンはここでも記事に書かなかったし、実際、昨日までは興味がなかった。でも、最後の最後にいいものを見せてくれた。

 数時間後、家に戻ったボクはTVのスポーツニュースをチェックしまくった。球児が投げた150kmのストレートを、タイロンは待ってましたとばかりにバットでとらえ、左翼スタンドに放り込んだのだ。そして両手を高々と突き上げてポーズをとった。今朝の新聞にその場面の写真が載っていた。まさに劇的な瞬間だった。吉見も岩瀬もよく踏ん張った。そして4番のひと振りで勝負を決め、今季もどうにか2年連続日本一に向け、一歩コマを進めることができた。さぁ、次は巨人とだ。  

 来週の今頃、万が一にもレギュラーシーズン3位のチームが日本シリーズ進出を決めていたら、どうしましょ。(笑)

 本日のBGM:J.BRAHMS / 21 HUNGARIAN DANCES

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やったね、マサさん

Photo  月曜日(8/4)の夜は出張だった。仕事を終え、宿泊先のホテルで夜じゅうTVチャンネルをひねっては、山本昌投手の200勝達成の映像を何度も見ていた。とうとうここまで来ましたね、マサさん。おめでとうございます。

 ボクは根っからのドラゴンズファンです。でも、正直に言えば93.94.97年と最多勝を獲得し、全盛期といってもいいほどの活躍をしていたマサさんの印象はあまりないんです。どちらかと言えば、同時期に活躍していた今中慎二投手のファンでしたし。ボクもまだ若かったんでしょうね、豪速球で抑え込むタイプの投手に比べ、ストレートはさほど速くなく、スクリューボールなどでかわす軟投タイプのマサさんに何となく物足りなさを感じていたのは事実です。 

 野球選手も、一般人であるボクらも、同様に若い頃の体力だとかエネルギッシュな動きだとかはだんだん衰えていくものです。どんなに若ぶってみても、30~40代の頃には肉体は確実に下り坂になります。肉体的ピークを過ぎたスポーツ選手が、1年でも長くプロで食べていくためにはどうすればいいか。これは一般人が1年でも長く現役で働き続けるにはどうすればいいかという問題意識とも重なります。こう考えてみると、山本昌投手(マサさん)の姿勢は見習うべきことがたくさんあります。

 一昨年の9月、マサさんは阪神戦でノーヒット・ノーランを達成しています。同年のシーズンでは11勝を挙げ、200勝達成まであと「9」としていました。この時すでに41歳。でもこの勢いがあれば200勝は翌07年に達成できるだろうと思われました。ところが昨年('07)はわずか2勝で終わってしまいます。チームは日本シリーズを制覇し、最高のシーズンだったのにです。マサさんの胸中はいかようだったでしょう。

 40歳を超えてもまだ現役で頑張っている姿を見ながら、いつしかボクと同世代のマサさんの活躍に注目するようになっていました。昨シーズン、何度もめった打ちにあい、途中降板を余儀なくされるマサさんを見ていて、「何事にも限界はある」と正直あきらめモードでいたのです。もしかしたら引退もあるかもと。ところがどうでしょう、彼は見事に復活しました。今年は順調に勝ち星を重ね、とうとうリーチ一発、しかも完投で偉大な記録を達成してしまいました。遅咲きのマサさんが、逆境を乗り越え、史上最年長(42歳11ヵ月)でこの記録に到達したところに、数字以上の価値があると思うのです。ボクはいまだに感激しています。

 世の中年サラリーマンが、どれほどマサさんやタイガースの40歳世代(下柳・金本・矢野)の選手から勇気をもらっていることか。かようにプロ野球はひと頃の人気がなくなってきたとは言え、まだまだ夢を信じさせてくれるドラマの舞台であり続けています。特にマサさんから学んだことは、節制に努め、肉体の鍛錬をおろそかにせず、飽くなき探求心によって更なる向上をめざす姿勢、どんなことからでも学ぼうとする姿勢です。ボクも肝に銘じようと思います。

 ボクら中年の鏡、山本昌投手。テレビ越しに見るあなたの勇姿に救われている人がたくさんいます。1回でも多くマウンドに立ち、痺れるような投球術でこれからも多くのファンを魅了し続けてください。

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日本シリーズ第5戦●0日ハム×中日○1

Yamai1_2  これほどまでにピッチャーが魅せた日本シリーズというのも前代未聞ではないだろうか。中日が北海道日ハムに3勝して、シリーズ制覇に王手をかけたのが昨日。今日の先発はエース川上かそれとも日本シリーズはおろかクライマックス・シリーズにさえ登板しなかった山井かと言われていた。

Koutai_2Iwase  結局、山井が先発。ダルビッシュを向こうに回して快刀乱麻のピッチングを披露した。2回裏にウッズ・中村紀の連続安打で作った1アウト2・3塁のチャンスに平田が犠牲フライであげた中日トラの子の1点。これを死守しながら、なんとパーフェクトピッチングで抑えてしまった。8回まで無安打・無四球の山井だったが、最終回にはいつもの岩瀬に交代。落合監督は最後まで普段どおりの野球を貫き通した。「ゲームが終了するまでは最善を尽くさなければいけない。」という監督の想いがこちらにも伝わってきた。まさに野球の怖さを知り尽くしている名将だ。そして岩瀬も日ハム打線を危なげなく三者凡退に打ちとりゲームセット。とうとうドラゴンズが53年ぶりの悲願だった日本一の座についた。

Yamai2  振り返れば2004年の日本シリーズ、西武を相手に1勝2敗となった第4戦に中日は山井を先発としてマウンドに送っている。この時も期待以上の素晴らしい内容で6回を無失点に抑えていた。確かあの時も川上先発の予想を覆しての登板だった。シリーズで最高に輝く男が山井大介なのである。シリーズの秘密兵器として、満を持してこの日を迎えたのだろう。監督の選手起用の見事さにただただ脱帽するばかりだ。

Nakamura2  それにしても二人のリレーでパーフェクト(完全試合)達成。やった事が凄すぎる。もちろん日本シリーズ初の快挙となったこのゲームは、今後も毎年この時期を迎えるたびに語り草になっていくだろう。日本一のピッチングスタッフがそれぞれの力を出し切ってチームを優勝に導いたのだからファンとしては最高の気分だ。シリーズMVPは中村紀で妥当なところだろうが、中日投手陣のこの質の高さはもっと評価されて良いと思う。結局5戦やって日ハム打線に3点以上取られたゲームは無かった。ほぼ完璧に抑え込んだと言っていい。

Douage  地味だ、つまらないと言われながらも、中日はいぶし銀のプレーで覇者となった。投手を中心にきちんと守れる野球が、これほどまでにアグレッシブで攻撃的な野球になるのだ、と思い知らされたシリーズであった。「攻撃は最大の防御」である前に「防御こそ最大の攻撃」なのだというのが野球というゲームの真実である。

 ドラゴンズの選手並びにスタッフの皆さん、あなた方は最高です。ファンに素晴らしいプレゼントを与えてくれて本当にありがとう。

 

 

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日本シリーズ第4戦●2日ハム×中日○4

Photo_2Photo  今日はこれまでとは一転して接戦だった。中日の強みはクローザーの岩瀬から逆算してゲームを組み立てることができるという点にある。改めて安定した計算できるクローザーがいるチームの強みを確認した今日のゲームだった。代わりばなにストレートの四球を出して同点に追いつかれてしまった鈴木はふがいなかった。結局勝利投手になったが、あれじゃ小笠原が可哀想だ。平井も2四球とハラハラさせた。片や先発の小笠原は途中降板となったものの十分責任を果たしたし、岡本も安定していた。シリーズをまかせられる投手には、投手リレーのなかで確かな存在感がある。

Photo_4Photo_3 そして森野や中村紀の粘っこいバッティングが今日のゲームの中ではとても印象に残った。特に昨年の日本シリーズでほぼ完璧に抑え込まれていた武田久からタイムリーを奪った中村紀の強い気持ちに感動を覚えた。粘った末の9球目、ノリの打球が二遊間に飛んだ時は勝利を確信した。まさに値千金のタイムリーヒットで4点目。千両役者だのう。

 さぁ、いよいよ我がドラゴンズが53年ぶりの日本一に王手をかけた。明日で決まるか。

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日本シリーズ第3戦●1日ハム×中日○9

 勝敗は序盤の1・2回でほぼ決着がついていたようだ。日ハムの先発、武田勝に対して中日打線は1回裏、2四死球と犠打をはさむ7連続安打の猛攻で一挙7得点。これは日本シリーズ新記録なのだそうだ。そして2回裏には1死満塁から谷繁が2点タイムリーを放った。

Photo  この序盤の攻撃中、ボクはまだ職場にいたので、今晩のゲームの見所を見逃してしまったことになる。それにしてもナゴヤドームでライブで観られた方々は羨ましい。一方、中日の先発はシリーズ初登板の朝倉。決して本調子ではなさそうだったが、ずいぶんヒットは打たれたものの、7回までどうにか8安打1失点に抑えて中継ぎ陣に後を託した。この辺はむしろ彼らしいピッチングだったと言えよう。

Photo_5Photo_4  ボクにとっての今晩のゲームの見所は充実した中継ぎ投手陣のリレー。彼らの仕上がりぶりを順に観ながら、今後のシリーズの展開を想像してみた。久本は相変わらず勢いの良いピッチングが好印象だ。平井はさすがに安定していて今後も計算がたつ。鈴木のワンポイントはこんなものだろうし、最後に締めた岡本はクライマックス・シリーズでの不安定ぶりは嘘のように、すっかり立ち直っていた。この豪華投手リレーは中日の勝ちパターンでもあり、チームとしての大きな魅力のひとつだ。

Photo_3Photo_2 結局後半は両チームとも得点をあげることなく、終わってみればドラゴンズの圧勝だった。第3戦を(朝倉)健太でとれたことの意義はとても大きい。しかも7回まで責任を果たしたのだから立派だ。明日の先発はいよいよ山井か、それとも小笠原か。いずれにせよここまで中継ぎ陣も、押さえの岩瀬も無理な使い方をせずに済んでいるので、戦力は温存されている。これは中日にとって今後、大きなアドバンテージになると思われる。

 加えて打線が好調なのも頼もしい。初戦でダルビッシュに完璧に抑えられていたのが嘘のようにどこからでもヒットが出る。しかもここぞという場面でタイムリーが連発しているのは観ていて小気味よいし、ここまで優勢にシリーズを進められている最大の要因だろう。一発に頼らず、短くつなげて足で得点を稼ぐのがドラゴンズの持ち味だから、まさに普段着の野球で波に乗っている状態なのだろう。

 まぁ、そうは言ってもこのまま簡単には終わりそうにない日本シリーズなので、勝敗はともかく、両チームの持ち味が最大限に発揮された好ゲームが繰り広げられることを楽しみにしています。。。なんて優等生的なまとめで終えるとしよう。

 本日のBGM:VLADIMIR SHAFRANOV TRIO / KIDS ARE PRETTY PEOPLE

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日本シリーズ第2戦○8中日×日ハム●1

 中日に気負いはなかった。「普段どおりの野球をやるだけ。」その言葉どおりに選手たちは伸び伸びと自分の力を出し切って勝利を奪った。これで1勝ずつのタイに。そして舞台は火曜日からのナゴヤドームへ。

Photo  地方局では、例え日本シリーズであっても放映してくれないので、長野県民のボクはニュースでダイジェストを見るしかなかった。職場にいたから衛星も観られなかったし。それでもネットの速報で試合経過はそれなりに追っていたので、中盤からは安心して自分の仕事に集中することができた。昨晩のようなゲーム展開だと、どうしても仕事の手が止まってしまうから、今晩のようなのはとても助かる。

Photo_3Photo_2  初回から荒木、井端の1・2番コンビの連打でチャンスメークして森野の犠牲フライで先取点と、幸先の良い流れになった。日ハム先発のグリンは4回表、制球に苦しんだ挙げ句に中村紀にライトフェンスまでダイレクトで運ばれるタイムリーを浴びて2失点。さらに継いだ吉川が押し出しの四球。6回表には李、続く7回表には森野と立て続けに2ランホームランを連発されて突き放される。中日にしては効率よく得点を積み重ねて危なげなく勝利をあげた。とは言っても最終回は1アウト満塁まで攻められ、何とか最後は高橋聡が切り抜けたのだけれど。

PhotoPhoto_2  中日先発の中田はプロ3年目。過去2シーズンはケガに泣かされてフルに働けず、今シーズンようやく最後まで先発ローテーションの一角に定着して存在感を高めた投手だ。今晩は8回まで被安打4の素晴らしいピッチング。セギノールに連夜のホームランを打たれたものの、期待通りの役割を果たしてくれた。クライマックスシリーズからの安定度は、もはや憲伸と二人でドラゴンズのダブルエースと呼んでも差し支えないほどだ。かつて星野仙一、小松辰雄が付けた背番号20を継承する男、ダテではない。

Photo_4Photo_3  さあ、これでがぜん面白くなってきましたよ~。第3戦を取るのは果たしてどちらのチームか。そして両チームの先発は一体誰が。。。

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日本シリーズ第1戦●1中日×日ハム○3

 息詰まる投手戦の末、北海道日本ハムファイターズが緒戦を飾った。前評判どおり、このカードは目の肥えた野球ファンにはたまらないプロの技の応酬で、一瞬たりとも目が離せない好ゲームだった。

Photo  ドラゴンズがダルビッシュを攻略できるとしたら恐らく初回だろうと思っていた。しかし立ち上がりからダルは素晴らしい投球を見せ、エース同士の投げ合いの醍醐味を見せつけてくれた。むしろ(川上)憲伸の立ち上がりの悪さが初回から痛いビハインドを背負うことになってしまった。セギノールに浴びた3ランホームランは、相手投手がダルビッシュだけに重い失点であることは観ていた誰もが思ったことだろう。今日のダルの調子からすれば中日打線が3点以上奪うことは相当難しいと思われたからだ。

Photo_5  それでも憲伸は2回以降すっかり立ち直り、以後21人連続ノーヒットのパーフェクトピッチング。日ハム打線に追加点を与えることはなかった。一方、ダルビッシュも三振の山を積み上げ、日本シリーズでの三振記録を塗り替えそうな勢い。エース同士、意地の張り合いのような緊迫した投手戦が最後まで続いた。

Photo_2  中日は6回表に荒木の好走塁をきっかけに、森野のセンター奥ヒット性の当たりを森本に好捕されたものの、これが犠牲フライとなって1点を返した。結局8回裏を終わって憲伸が日ハムに与えたヒットはわずか2本。そのうちの1本が初回に3ランとなってしまったのが最後まであだになった格好だ。しかし今日はダルビッシュのほうが1枚上手だった。中日がダルから奪ったヒットは日ハムの倍の4本。それでもダルは9回のタイロン(=ウッズ)に対して全て150km前後のストレート真っ向勝負で三振を奪い、最後の打者中村紀も三振にうちとってゲームセットに。これによって日本シリーズタイ記録の1試合13奪三振となったのだ。

Photo_4Photo_3  ダルビッシュ1人に封じ込まれ、セギノールの1発に泣いた格好の今日のドラゴンズだが、ゲーム内容は悪くなかった。玄人受けする好プレーが随所に見られた熱戦が最後まで続いて見応えがあったし、このあとのゲームも楽しみだ。いずれにせよ第2戦以降も今日のようにワンチャンスをモノにした方が勝つといったような僅差のゲームが繰り広げられることだろう。まだまだ中日にもチャンスはあると思う。

 日ハムに先手は取られたが、思い起こせば昨年はドラゴンズが先手を取ったあとひっくり返されたのだ。そういう意味でも何とか昨年の借りを返そうではありませんか。

 今日のBGM:DIZZY GILLESPIE / AT NEWPORT  

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セ・CS第2ステージ○4中日×巨人●2

 やったー!ついにジャイアンツに3連勝で日本シリーズ進出が決定だ!我がドラゴンズは第2戦に続いて逆転で勝利をものにした。4回表にウッズの3ラン、そして7回表には谷繁の目の覚めるようなソロホームランで追加点をあげた。これで堂々と2年連続日本シリーズに向かえる。そして今年こそ日本一に。

Photo_6Photo_5   結局この晩のドラゴンズは中田が先発だった。2回裏に二岡にソロを浴びたものの、その後はスイスイと投げ続け、回が進んでも剛速球は衰えなかった。8回のピンチも二岡を三振に打ち取ってガッツポーズ。2アウトとしたここで落合監督はまたもやピッチャーを岩瀬に交替して必勝態勢。岩瀬は3連投なのにまったく危なげなく、最後は木村拓を三振に仕留めてゲームセット。

Photo_7Photo_8  さぁ、これで昨年と同じくファイターズとのカードで日本一を争うことになる。朝倉、山井は結局出番がなかったが、大事なシリーズ第2ステージで使ってもらえなかった屈辱を噛みしめて、日本シリーズではうっぷんを晴らすべく暴れ回ってもらいたい。

Photo_9  落合監督は喜びもひとしおだったことだろう、勝利インタビューでは目がうるんでいた。オレ流なんて言われて、マイペースで素っ気ない人だと思われているフシがあるが、実のところは人情に厚い人なのだろう。選手起用も信賞必罰。信頼している選手はとことん使うし、結果を出した者には必ず報いる。選手のプライドをくすぐり、モチベーションを高める術を知っている。もうすでにプロ野球の歴史に名を残す名将であろう。あと4つ勝ってもらい、何とか監督の胴上げを見たい。

 ここまで来たら今年こそ日本一に。でないとボクが生きている間にドラゴンズの日本一を観られないかも。。。

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